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『東京大学工学部の学生が作る科学の授業』

全部受けたいくらい楽しそうな授業です

2009年10月31日(土) 

   

NPO法人センス・オブ・ワンダーでは11月7日(土)に、戸田市立

戸田東小学校で行われる、東京大学工学部(工学系ゼミ)との

連携授業のお手伝いをしています。

私が小学生だった頃も、そして今も、学校の理科の教科書は

「なんだか表面だけの説明であまり面白くないなぁ」と残念に

感じています。

この企画は、もともとNPOが設立当初から温めてきたものでしたが、

それは、工学部で研究する学部生、大学院生、博士課程の皆さんが

授業をしてくれれば、今の理科の”単元ごとの縦割り授業”に

とらわれない、科学の魅力を伝えてくれるだろうと期待していた

からでした。

 

そして、この連携授業をサイエンスコミュニケーションの実習と

位置付けた東京大学大学院教授、鈴木真二先生のゼミが始動

したということは前の記事でも書きました。

さて、このゼミはどんな様子かというと、まずは参加した学生が

とても楽しそうで、ゼミでの議論がとても活発です。

小学生に、どのようにして科学の本質を伝えるのかどこまで

伝えるのかということを、毎回みんなが熱心に話し合っています。

 

10月23日の第1回のゼミでは、授業をするために3つのチームに

分かれました。

3つのチームそれぞれが別のテーマで、2コマ(45分×2)の

授業を担当します。

戸田東小学校の5年生の子どもたちは、事前にタイトルを見て

受けたい授業を選ぶことができます。

実はこの選択制にするというアイデアも学生から出たものです。

 

そして先週金曜日(10月30日)に行われた第2回のゼミでは

授業のおおまかな内容をチーム毎に説明し合ったのですが、

3つのチームのどの授業も、本当に楽しそうなのです!

タイトル、内容ともに、まだ仮決定ですが、今はそのままご紹介

します。

さらにこの日のゼミには東京大学教育学部から三宅なほみ

先生も参加され、教育学の研究者という立場から授業の内容に

ついて様々なアドバイスがありました。

鈴木真二先生からは実験の内容や科学的な説明の仕方に

ついてのアドバイス、そして三宅なほみ先生からは、授業の

構成についてやどんな見せ方をすると子どもたちにうまく

伝わるかについてのアドバイスがあり、今回の授業はこのように

2つの分野の専門家からのアドバイスを受けて、素晴らしい

ものになりそうです。

 

< 授業の内容を説明する学生 >

*画像はクリックで大きくなります

09103030

 

 

 

 

○Aチーム

「ロケットエンジンの秘密 

     ~空気のパワーを引き出そう~」

 

授業では最初に、子どもたちに「ロケットはどのようにして飛ぶの

でしょう?」というような問いを投げかけて考えてもらい、授業の

中で少しずつその仕組みを解き明かしていきたいということでした。

空気の圧縮と運動量などについて、簡単な実験などを見せながら

説明し、最後はペットボトルロケットを使った実験を行います。

理論を聞くだけでなく、最後は子どもたちが予想を立てて実験し

検証します。

小学校で学ぶ「空気」の話から、「ロケット」という最先端の科学へと

つながっていく授業になりそうです。 

三宅なほみ先生からは、「空気の性質」から「ロケットが飛ぶ仕組み」

まで、工学部の学生にとっては当たり前につながることでも小学生

にとっては、ともすると別々のものとして印象に残ってしまう可能性が

あるので、うまく知識がつながるように見せる工夫がいる、という

アドバイスがありました。

 

○Bチーム

「こちら戸田東小発電所 ~電池を作ろう~」

 

小学校で習う「電気」というのは、電池と豆電球をつなぐことから

始まります。

「電流って何?ってことはいつまでも教えてもらえないん

ですよね。だからぼくたちはこのブラックボックスになっている

部分を解明できるような授業をしてみたいと思っています」

と、この授業を企画するBチームは説明してくれました。

ボルタ電池の実験電気分解の実験を通して、小学生にも分かる

「電子の流れ」の話を授業にいれようと考えています。

しかも、さっそく装置の試作品も持ってきてくれました。

 

< 電気分解の実験装置 >

*画像はクリックで拡大できます

09103030_2

 

 

 

 

「電流が流れるということは、電子を出したいものと受け取りたいものが

あるということを、子どもたちに説明したい」

と話す頼もしいチームです。

三宅なほみ先生からは、見えない電子を、子どもたちが実感できる

ようにいかにうまく説明できるかが授業成功のカギになる、という

アドバイスがありました。

 

○Cチーム

「今日は飛行機の発明者になろう! ~紙飛行機実験教室~」

 

まず最初に、Cチームからは、飛行に成功したライトフライヤー号と、

成功しなかった他の飛行機との違いは、根気強く実験と検証を

行ったかどうかにあったという飛行機の歴史の話がありました。

今回の授業では、子どもたちに実験の大切さと楽しさを知って

もらいたいと話すこのチームは、実験をしながら紙飛行機が

うまく飛ぶようになる過程を体験できるものにするということでした。

三宅なほみ先生からは、羽の大きさ、重心の位置などの複数の

要素を一度に変えるのではなく、一つの要素についてグループ

毎に実験と検証をしてよいものを作り、最後にそれらを合わせて

一番良い紙飛行機が完成すると楽しそうですね、というアドバイスが

ありました。

 

このように、楽しい授業が3つもそろう連携授業が11月7日

行われます。

来週の11月6日はいよいよ本番前日のリハーサルです。

どんな仕上がりになるのか、とても楽しみです。

 

  

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