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2011年1月

『CoREF×埼玉県「県立高校学力向上基盤形成授業』報告会で感じたこと

ことばが可能にすること、不可能にすること 

2011年1月31日(月)

NPO法人センス・オブ・ワンダーでは、鈴木真二教授が主催されている

東京大学工学部のゼミと連携して科学教育を研究しています。

小学校で授業の実践を行う際に、CoREF(大学発教育支援コンソーシアム

推進機構)副機構長である三宅なほみ先生に、教育の研究者として

アドバイスを頂いています。 

そして、CoREFは埼玉県の高校と一緒に高校の学力向上のための

基盤整備事業を行ってます。

1月29日はその報告会があり「桶川市民ホール・さいたま文学館」まで

出かけてきました。

 

< 県立高校学力向上基盤形成事業 報告会 >

110129coreff50

 

各高校での実践授業の報告も興味深いものだったのですが

私自身は三宅なほみ先生産業技術総合研究所橋田浩一

さんの対談が印象に残りました。

 

橋田さんの話の中には、セマンティックコンピューティング

の技術を教育に生かすことで、解答だけでなく、考えて行く

過程そのものをお互いが公開し「学び方を学ぶ」という

興味深い話題がありました。

そして、学びというのは、仮説と検証という、科学の世界

では当たり前に行われていることの繰り返しなのではないかと

いうことにも触れられていました。

センス・オブ・ワンダーではジュニアサイエンスカフェなどを

通して研究者、科学者考える過程」を目撃し、体験することを

目的の一つとしてあげていますが、まさに橋田さんのおっしゃって

いることと同じことだなぁと思いながら対談を聞いていました。

 

また三宅なほみ先生は、「ことばが可能にすることと不可能にすること」

という、学びとは切り離せない「ことば」の役割について触れられていました。

ことばの役割について、ラスコー洞窟の壁画の研究と関連させて

展開するという、三宅先生らしい、時空も空間も超えた背景に

基づく話は、普段は忙しく教育に関わっている先生方にも

ヒトの学びそのものをじっくり考えることの大切さを思い出させて

くれたのではないかと思います。

こんなに素晴らしいアドバイザーを持つ工学部のゼミですから

子どもたちの笑顔が輝く科学の授業が生まれるはずですよね!

 

< 戸田第二小学校で実践した科学の授業 >

50s

ヒトはことばを持つことで考えを持ち運んだり、ものごとを抽象化

したりして、活用することができます。

抽象化することで、経験したこと以外のことにも適用できるように

なります。

ただ、抽象化する(ことばにする)時にそぎおとされてしまう

「それぞれの経験」というものがあり、「それぞれの経験」と

抽象的な知識が結びついた時に初めて、人は納得できる

知識を手に入れることができるというわけです。

 

東大工学部のゼミで作る科学の授業では、科学を「身近で役に

立つもの」として感じてもらえることを重要だと考えています。

「科学を子どもたちがいかに”自分のこととして”捕らえらえて

くれるのか」そういうことを、ゼミでも話し合っていけたらと

思います。

 

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『CoREFと埼玉県教育委員会の事業報告会へ行ってきます』

  戸田市小学校と東大工学部ゼミの連携授業のアドバイザー

 三宅なほみ先生

 

2011年1月28日(金)

NPO法人センス・オブ・ワンダーでは、東京大学工学部のゼミ

連携して科学教育を研究しています。

このゼミは航空宇宙工学専攻教授鈴木真二先生と、非常勤講師の

三木功次さん(科学技術振興機構所属でセンス・オブ・ワンダーのメンバー

でもあります)が中心となって、工学部生がサイエンスコミュニケーション

について学んでいるゼミです。

工学部生は、このゼミで科学の本質を伝える授業を研究開発し、戸田市の

小学校で実際に授業を行います。

またゼミには、CoREF(大学発教育支援コンソーシアム推進機構

)副機構長三宅なほみ先生もアドバイザーとして協力して下さって

います。

昨年12月に田市立戸田第二小学校で行われた科学の授業

を準備する際にも、工学部生に教育の専門家として、的確な

アドバイスをして下さいました。

 

< CoREFのメンバーも参加するゼミの様子 >

10052120

 

< 戸田第二小学校での授業の様子 >

小学校でも中学校でも高校でも学ばない「回転」について

学びました

50s 

 

こちらの授業では「実験して法則を見つける方法」を学びました

50s_3

ゼミには、三宅先生以外にも、CoREFの利根川先生や今泉さん(博士課程

3年生)が毎回参加して下さり、科学の専門家と教育の専門家が一緒に

議論できる場ともなっています。

 

明日は、CoREF埼玉県教育委員会と一緒に行っている「県立高校

学力向上基盤形成事業」の報告会が行われます。

 

CoREF

埼玉県「県立高校学力向上基盤形成事業」平成22年度報告会

http://coref.u-tokyo.ac.jp/archives/7431 

 

三宅なほみ先生の研究されている協調学習が、高校でどのように

実践されているのかも興味深いですが、明日は、三宅なほみ先生から

認知科学のお話が聞けるのも楽しみです。

私も大学での専攻は認知心理学で、NPOでも科学教育を認知心理学の

観点から研究開発し実践していきたいと考えているからです。

 

というわけで、明日は桶川まで出かけてきま~す!

 

 

 

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『LEDで色のふしぎ、光のふしぎを伝える方法を研究中!』

LEDのことって、意外と知らないですよね

2011年1月23日(日)

NPO法人センス・オブ・ワンダーでは、新しいワークショップの開発

行っています。

おそらく、WEBで公開される実験講座と、3月20日(予定)英語の

科学工作講座で、この「光」「灯り」がテーマの科学講座がお披露目に

ことになると思います。

前回、英語の科学工作講座ではアメリカ、サンフランシスコの科学館

『Explortorium』のアクティビティを参考にしたのですが、今回は全て

オリジナルになりそうです。

しかも使うのはLEDライトです。

 

一昨年、とある小学校の理科の研究授業を見る機会がありました。

「発電」をテーマにした授業だったのですが、使われていた灯りは

LEDライトでした。

でも、「LEDとは何か」という説明はないのです。

「なぜ発電機を反対に回してはいけないのか」

「なぜ激しく回してはいけないのか」

「なぜLEDは省エネと言われているのか」

「LEDで色を変える仕組みは?」

などなど、これらの答えは全てLEDの発光の仕組みと関係しています。

豆電球とは明らかに違うものです。 

せっかく授業でLEDを使うのなら、もっとLEDのことや、灯りの仕組み、

色のことなどに興味をもってもらいたいと思いました。 

 

というわけで、「とにかくLEDを使ってみよう!」ということになり、

東大工学部ゼミのメンバー(前期のゼミ生も来てくれました!)と

一緒に、LEDをあれこれといじってみましたよ。

 

が、しかし、私が準備した電池ボックスは単4のものだったため

(そこからして全くの素人・・・)、学生さんたちは苦労して単3電池を

貼りつけてくれました。

 

110121led50

 

ハンダづけが不要のボード(「ブレッドボード」と言うらしいです)に

シンプルな回路を組んでLEDライトを点灯させてみることになりました。

単3電池4つを電池を直列につなぎます。

これだけでは電流が大きすぎるため、抵抗を組み込んで電流の

大きさを調整します。

(なるほど、学校の授業で計算させられていた抵抗ってこうやって

使うんだったんだ! と思った私でした)

 

「さあ、できた!」と思ったのですが、あれれLEDが光らない!

どこか電流が流れてないんだろうということになり、テスターを使って

回路の途中の電流の流れをチェックします。

「電池同士の接触が悪いんだ!」←それは私のせいです、すみません・・・

ということになり、

「ちょっとみんな、手で押さえてよ!」

と指令が。

みんなであれこれ手をだして、こんな感じになりました↓

 

110121led50_2

 

110121led50_3

 

「おお、ついたついた!」

とみんなで喜びます。

このアナログな感じの実験も、なんだかとても楽しいものでした。

すっかり気を良くして、青いLEDもつけてみるとこんな感じ↓

 

110121led50_4

 

LEDはとても小さくてもまぶしいほどの明るさでした。

次回は2月3日にみんなで集まって、この先の展開を考えます。

どんな仕上がりになるのかお楽しみに~!

  

 

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『NPO法人センス・オブ・ワンダー 2011年は国際的な活動も!』

日本の科学教育を海外へ!

2011年1月16日(日)

皆様、明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い致します。

 

センス・オブ・ワンダーが一緒に科学教育の研究を続けている

東京大学工学部のゼミでは、「こんなことをやりたい!」と学生さんの

方からご提案を頂くまでになりました。

昨年の夏学期にゼミ生だった学生さんから「バングラデシュの子ども

たちに、日本の科学教育番組を届けたい!」という相談がありました。

バングラデシュはインドの東側に位置し、人口は日本よりも多い、人口

密度がとても高い国です。

貧富の差が大きく、地域によっては子どもも働き手となるため、

学校に行けない子どもたちもいます。

学校へ行っている子どもたちも、受けている教育レベルは高くないため

科学の実験などは、実験器具がなかったり、あっても先生自体が

やり方を知らず、大変危険な方法で実験をしていたりします。

 

日本の科学教育にもまだまだ問題点はありますが、それでも

「安全な実験方法を伝える」科学番組や「科学の楽しさを伝える」

科学番組はちゃんとありますよね!

特に、科学技術振興機構(JST)は、たくさんの質の高い科学番組を

持っているので、「それをバングラデシュのテレビで流したらいいの

では?」というのがこのプロジェクトの始まりでした。

 

1月14日には、バングラデシュ出身の協力者を交えて、第一回の

打ち合わせを行いました。

2月には、バングラデシュの放送局や、地元の教育関係者などの

協力についても話が進みそうで、とても楽しみなプロジェクトです。

日本も資源がなく、人口が多い国です。

人材が全てであるという点で、バングラデシュに似ています。

同じアジアの一員として、日本が長い時間をかけて作り上げてきた

教育コンテンツをバングラデシュの発展のために生かすことは、

長い目でみると、アジア全体の安定と発展、そしてそれはめぐり

めぐって日本の発展へとつながることでしょう。

 

私たちセンス・オブ・ワンダーは、国内での科学リテラシー普及活動

だけでなく、科学教育を通して国際貢献ができる組織へとなれればと

思っています。

 

これと並行して「第2回英語の科学工作講座」の開催準備も進めて

います。

テーマは「光」になりそうですよ。

定員が少ないため、会員さん優先のご案内になりますが、こちらも楽しみに

していて下さいね!

 

 

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