『大人のサイエンスカフェ in 東大本郷キャンパス開催! テーマはAI』
研究者に訊くAIの今と未来
2017年10月15日(日)
10月1日(日)に、NPO法人センス・オブ・ワンダー主催で大人向けの
サイエンスカフェを開催しました。
テーマはずばり「AI」です。
親子向けのイベントを企画することが多い私たちとしては珍しい企画
でしたが大変盛り上がりました。
会場は東京大学本郷キャンパス工学部2号館で、ゲストスピーカーには
東京大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻准教授の
山崎俊彦先生をお迎えしました。
今回は大人がが対象でしたので、ちょっとしたお菓子とお茶を用意して
みました。(親子参加の時はたいてい理科室なので飲食できません・・・)
<受付けでお茶を渡します>
<少人数でアットホームな雰囲気の会場>
サイエンスカフェは山崎先生の興味深いお楽しいお話から始まりました。
多くの人が持っているAIのイメージは「将棋で人間と対戦する」ような
図で、「コンピューターに人間が負けるなんて!」と不快に思ったり
恐れたりという気持ちもありますよね。
山崎先生は、AIの得意なこと不得意なことを分かりやすく紹介して
下さいました。
AIが得意なこととしては、
「大量の経験に基づくもの」
「人間には気づけないルールがあるもの」
「大量の経験を新たに作れるもの」
が挙げられ、逆に不得意なこととしては
「創造性・独創性が求められるもの」
「理由説明が求められるもの」
が挙げられました。
またAIは「できないことをできないと言えない」という興味深い
お話もありました。
印象に残ったAIの利用例としては、プレゼンの分析がありました。
AIは評価基準を決めてしまえば分析はお手の物ですから、スティーブ・
ジョブズとビル・ゲイツのプレゼンの違いをを要素ごとに点数付けして
見せることもできます。
その結果は、人間が実際に受ける印象とほとんど差がないのだそう
ですから驚きます。
AIの特徴を聴いたところで、グループワークに入ります。
KJ法の変形版で、AIの得意なこと、不得意なことを色の違う付箋紙
に書き出していきます。
次に、その付箋の中から得意なことのいくつかに注目して、将来AIに
やってもらいたいこと、使ってみたい方法などを考えます。
<グループワークの様子>
最後はグループ毎に発表して、お互いの意見を共有することが
できました。
<グループ毎の発表>
傾向としては、介護や育児などの中でも、感情を感じたい場面では
AIではなく人間が関わってほしいという意見が多く聞かれました。
ですが山崎先生によると、感情も分析できるのだからAIがうまく
こなせるようになる可能性は十分あるのだとか。
未来には、私たちが想像もしない形でAIと共存する社会が広がって
いるのでしょうね。
終了後、参加者の方の感想では、「AIについてもやもやしていた疑問が
解消されました」という感想が聞かれました。
「もっと知りたくなりました!」という感想も多数ありました。
少人数で直接研究者に質問ができたことが良かったのでしょう。
これこそサイエンスカフェです!
終了後は希望者で研究室を見学させて頂きました。
ここでもまたたくさんの質問が出て、日曜日で暗い廊下だったにも
関わらず、先生も最後まで丁寧に答えて下さいました。
<廊下でもまた質問がたくさん!>
親子サイエンスカフェももちろん楽しいのですが、こうやって本来の
サイエンスカフェの意義が見える大人向けのサイエンスカフェもまた
よいものです。
山崎先生には、是非次は親子向けのサイエンスカフェにもお越し
頂きたいと考えています。
どんなものになるのかこれもまた楽しみです。
NPOの活動の興味がある方はこちらまでお問合せください↓
E-mail npo.sense.of.wonder@gmail.com
*”@”を半角に替えてお送りください
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