【専門家に出会えるジュニアサイエンスカフェ開催しました!】
空をの上で起こっていることを考えたジュニアサイエンスカフェ
大盛況でした
2019年10月28日(月)
NPO法人センス・オブ・ワンダーでは、10月19日(土)に、さいたま市立高砂小学校
理科室(JR浦和駅西口より徒歩2分)で、第15回ジュニアサイエンスカフェを開催
しました。
ゲストスピーカーは東海大学教授の新井直樹先生でした。
先生は大学で航空気象を教えていらっしゃっていて、今回のテーマも気象。
空の上で何が起こっているのかについて、水の状態変化を追いかけることで、その
不思議さや美しさまで感じることができるサイエンスカフェとなりました。
「雲はなぜうかんでいるのでしょう?」
先生のお話はそんな質問から始まりました。
<子どもたちに優しく語りかけて下さる新井先生>
そして雨にも冷たい雨と温かい雨があること、冷たい雨が雨になったり雪になったりする
ことなど、身近なのに実はよく知らなかった水や雨のことについて教えて頂きました。
冷たい雨は衝撃を与えたり、何かにくっついて成長すると雪になります。
水の状態が変わることは知っていても、どうやって変わるのかについて聞いたのは
ほとんどの子どもたちが初めてだったに違いありません。
「雨粒のの形は?」
の問いに子どもたちは大いに悩み、それに対する先生の回答はとても興味深い
ものでした。
しずく型ではないんですよ~
このような先生の前半のお話の後は少し休憩にしたのですが、引き続き先生は
お父さん、お母さんに囲まれたまま、たくさんの質問に答えて下さいました。
<お父さん、お母さんの質問に丁寧に答えて下さる新井先生>
そして後半では楽しい実験!
「実際に空の上ではどのようなことが起こっているのか」について、ドライアイスを
使って雲の中を再現します。
ここのパートは、事前に予備実験もしてくれた東大工学系ゼミの卒業生たちが
子どもたちをリードします。
<子どもたちに実験方法を説明するゼミ卒業生>
実験開始!
実験装置の中には、何やら白いものが生えて?来ました。
<実験装置の中>
「このもやもやしたものは何でしょう?」
「何もないペットボトルの中に突然現れたのはどうしてでしょう?」
「材料はなんだと思いますか?」
ゼミ卒業生から子どもたちへ問いかけます。
<観察する子どもたち>
子どもたちはじっと観察して
「もしかして水じゃない? お湯を入れたんだから水蒸気だよ!」
という声が上がります。
その通り、材料は目に見えない水蒸気なのですよね。
「今日の湿度を基に計算してみると、この教室の中にもだいたい2リットルくらいの
水蒸気があるはずですが、目には見えませんね!」
と、見えない水蒸気を意識させる話へと発展させていきます。
グループワークでは、実験で見た雪の結晶から、目に見えない水蒸気について思いを
巡らし、身近にはどのような場面で水蒸気の存在を感じたかを考えて発表して
もらいました。
<グループワークで意見を出す子どもたち>
子どもたちからは「冷やしたペットボトルの周りについた水滴の話」や、「スーパーの
冷凍庫付近で目撃したゆげのようなもの」、などたくさんの場面が出てきました。
後半の新井先生のお話の中には、冷たい雨の中を飛行機が飛ぶと、その衝撃で雨は雪(氷)
になって飛行機にくっついてしまうというお話もありました。
今回のサイエンスカフェでは、気象に大きく関係する「見えない水蒸気」を感じてもらう
ことが一つのゴールでしたが、新井先生の楽しいお話を聞き、美しい雪を作る実験をした
子どもたちは、きっと見えない水蒸気を感じてくれたことでしょう。
空を見上げた時には、雲の中で起こっていることを想像してくれるに違いありません。
新井先生は、南極越冬隊員としての現地での観測のご経験もあり、その話も聞きたかった
という参加者からの声もありました。
ぜひまた先生をお招きして色々とお話を伺いたいと思っています。
最後に、スタッフ一同で、一足先に先生を囲んで南極のお話をきいちゃいました!
身を乗り出すスタッフの様子を見るだけでも、どんなに楽しい話だったか伝わりますよね。
新井先生、長い時間本当にありがとうございました。
ぜひまたサイエンスカフェのゲストスピーカーとしてお越し下さい。
そして予備実験から当日まで、社会人の貴重なお休みを返上で手伝ってくれた
東大工学系ゼミのみなさんも、ありがとうございました。
子どもたちの科学の芽、育ったかな。
最近のコメント